『ポーの一族』の作者、萩尾望都氏が仏アングレーム国際漫画祭で「特別栄誉賞」に輝く

小学館は29日、フランス南西部アングレームで開催されている仏アングレーム国際漫画祭において、『ポーの一族』シリーズの作者・萩尾望都が「特別栄誉賞」を受賞したことを発表しました。

この栄誉賞は、欧州最大規模の漫画祭典である仏アングレーム国際漫画祭での功績に対して授与されるもので、日本人漫画家としてはこれまでにつげ義春、池上遼一、伊藤潤二、真島ヒロなどが同様の栄誉を受けています。

萩尾望都先生は「特別栄誉賞」を受賞し、その喜びをコメントで表現しました。彼女は先達の漫画家に感謝の意を示し、「漫画に出会うことで私の人生は豊かになり、美しくなり、寛容になりました」と述べました。漫画の表現の分野が存在し、多くの人々がそのサポートをしてくれることに対して感謝を述べ、受賞に対する謙虚な姿勢が窺えます。

萩尾望都先生は1949年5月12日生まれで、福岡県大牟田市出身です。彼女は日本SF作家クラブや日本漫画家協会に所属しており、女子美術大学では客員教授を務めています。1969年に『ルルとミミ』でデビューし、以来数々の賞を受賞しています。2019年には文化功労者に、2022年には旭日中綬章を受章し、アイズナー賞コミックの殿堂(The Comic Industry’s Hall of Fame)にも入選しました。

現在、萩尾望都先生は小学館の月刊誌「flowers」において『ポーの一族 青のパンドラ』を連載中であり、その創作活動は今もなお続いています。